ゼロイチ起業ノート

スタートアップ、スモールビジネスを問わずにゼロイチ起業に挑戦、成功する人を増やすことで日本において起業という選択肢を当たり前にすることが究極的な目標です。

起業に成功して手に入れたいのは夢か金か自由か名誉か

起業して成功することで得られるものとして、大きく分けると夢、お金、自由、名誉の4つが挙げられると考えています。

この4つの中の優先順位を持っておくことは起業の方法や形式、ゴールを考える上で非常に大事なことだと思っています。もちろん起業する前と後で変化することもあるので定期的に向き合うことが大事だと思っています。

最近、ブログやTwitter経由で起業相談を受けていますがこの4つのうちどれが最も手に入れたいものなのかお互い共有できてから話を始めた方がいいと思うことが多かったのでブログとして整理したいと思って書いています。

ビジョンの実現のために起業するだけじゃない

最近のスタートアップの盛り上がりから、夢を重視する起業家しか認めないという風潮が強いように感じますが、一方でビジョンやミッションなんて決まってないけど「起業したいから起業する」って人も少なくありません。僕らも起業したい、その中でできることかつお金を稼げそうな事業領域を選択して起業したというのが僕らの起業の実態です。

「事業プランがない」「アイデアがない」「やりたいことがない」というので悩んじゃう人は多くいるようです。
しかし、起業する上で、事業プランとかアイデアとかはそんなにいらないんじゃないかと思ってます。そもそも、「やりたいこと=起業」というパターンの人は結構いると思うんですよね。

thefirstpenguin.jp

起業する人が日本に比べて多いと言われるアメリカでは、大金を手に入れたい、自分にも出来ると考えて起業する人も少なくないようです。日本に比べてM&Aの件数が多く、より起業の出口を意識しやすい環境が、起業の絶対数の多さを支えているのかもと最近は考えています。

「2007年ってさ、数億円から十数億円でスタートアップ企業が買収されたというニュースがTechCrunchに飛び交うようになった時期なんだだよね。希薄化とか持分とかって話もあるけど、それでも創業者が手にするお金って数億円でしょ? 23歳にしてみたら、それって聞いたことのない大金だった。だから、そういうのを見て、ぼくも『Why not me?』って思ったんだよね」(エドワード・キム氏)

jp.techcrunch.com

ビジョンや夢の実現のための起業でなくてもいいのですが、それじゃあ何を重視して起業という選択肢を取るのかってことは考えた方がいいと思います。それでは起業で得られる4つのものについてそれぞれ詳しく見ていきましょう。

起業で得られる4つと適した起業形態

それでは、夢、お金、自由、名誉のそれぞれについて、適した起業の形態について、主にVCから調達をするべきか、スモールビジネスでもいいのかを考えていきたいと思います。

夢、やりがい、ビジョンの実現

実現したいビジョンやどうしても関わりたい領域があり、自分なりの解決策で起業したい人はこれを最も重視する傾向にあると思います。自分自身の原体験に基づく事業や、専門的な領域で起業する人がここの実現を目標に起業していると思います。最もイメージしやすい起業家像の一つではないでしょうか。

一方で本当は金、自由、名誉など他の項目が大事なのに、見栄えを気にして夢やビジョンを語ってしまいがちな起業家も少なくないので、この項目が一番大事だと思っているなら本当に自分はそうなのか、問いかけることは本当に必要なことだと思います。

 

適していると思われる起業形態

「夢」やビジョンの実現について、短期間で達成したい、アドバイスを受けて大きく育てたいのであれば、経験豊富なVCからの資金調達は一つの有効な手段であるように思います。一方で10年、20年かけても取り組み続けたいと思える分野で、関係のない他者にあれこれ言われたくないのであればVCから調達する必要はなく、スモールビジネスとして地道に成長させた方がよいかもしれません。VCから調達するということはビジョンの達成の妨げになることもあるのでそのことを踏まえた上で、信頼できるキャピタリストと出会えたら投資をうけるというのがいいかもしれません。

金、サラリーマンでは得られないレベルの金銭的成功

起業というと金儲けのためとネガティブなイメージを持っている人も少なくないし、実際に起業で成功することにより、多大な創業者利益を得ることができるのも事実です。

一方で金のために起業しようとすると、世間のネガティブなイメージどおりの金のために誰かを騙すこともいとわない起業家に気づかずに邁進してしまうことがあるので注意が必要です。アフィリエイトプログラムで意味のない情報商材や投資系の情報商材を子飼いのメンバーに販売させる形式の起業などがそれに当たります。

適していると思われる起業形態

お金が一番の目的であればVCからの調達を行うのは合理的な判断であるように思います。なぜならVCも最終的には期限以内にExitすることで投資回収を行う必要があり、短期間である程度の金額がほしいというお互いの利害関係が一致しているからです。ただし、残念なことにお金儲けが目的の起業家に投資したいというVCは皆無なことは注意が必要です。

一方で自分自身の経験や周りの起業家を見ていると、1億円ぐらいのキャッシュインでいいのであればVCからの調達は足かせになるケースもあるかもしれないと思っています。個人の創業者としては1億円のキャッシュインがあればハッピーなケースは少なくありませんが、VCにとっては創業者が1億円のキャッシュインするようなスモールビジネスはVCにとってはありがたくないケースも少なくありません。VCのビジネスモデルとどの程度の規模のビジネスを狙っているのかは下記を読むといいかもしれません。

medium.com

自由、時間・事業への関わり方の自由

サラリーマンが労働契約に基づき給与が支払われるのに対して、起業家・経営者は結果に対して給与が支払われるので、ある程度働き方は自由に決めることができます。もちろん成果に応じて自分の生活が決まるため、強迫観念からワーカホリックに陥ってしまう起業家や個人事業主も少なくありません。自由が欲しかったはずなのに結果に対する強迫観念からいつまでたっても自由になれないケースです。

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適していると思われる起業形態

自由が欲しいのであれば、VCからの投資はせずに自分で事業を営むのがよく、フリーランスなどの個人事業主やスモールビジネスオーナーという選択もありうると思います。VCからの投資を受けるということはその時には身の丈に合わない資金を調達するということであり、その代償として無理な成長およびVCからの一定の支配を受け入れるという契約でもあります。

この志向が強いにも関わらず調達をしてしまうとその自由度の低さに耐えられないケースもあるように思います。

名誉、他者からの賞賛

サラリーマンが一会社の中で黒子的に生きていくことが多いのに対して、成功した起業家・経営者は対外的にも内部的にも賞賛されることが多いでしょう。一方でこの名誉や他社からの賞賛ばかりが目的になり、講演会やセミナーにばかり登壇して事業内容がボロボロな企業も多いように感じています。知り合いの起業家もよく講演会やセミナーに登壇する企業は突き抜けて成功している企業かまったくうまくいってない企業に綺麗にわかれていると話していました。

適していると思われる起業形態

名誉、他者からの賞賛が欲しいケースであれば調達を行い、スタートアップ界隈で認められることで一定の欲求は満たされるかもしれません。これもVCは起業家の名誉欲を満たすために存在しているわけではないので、これが一番の目的だと投資を受けることすら難しいでしょう。

一方で昨今のスタートアップ界隈では、資金調達が一つの目的としてあり、資金調達するためにピッチではどう振る舞うべきか、VCに受けるビジネスモデルは何かを一生懸命探して、投資を受ける起業家も少なくないように感じています。僕としてはあまり好きな形態の起業ではありませんが、周囲の学生起業家を見ていると、最初は資金調達が何となくの目的だったとしても事業を実際に運営して経験するうちにビジネスとして必要な考え方が短期間で身につくケースもあると感じています。

未熟な起業家の僕が重視するのは自由とお金

未熟な起業家である僕がこの4つの優先順位を考えると、①自由>②お金>>>>③夢>>>>>>>>>>>④名誉の順番になります。

僕としては自分の人生をコントロールすることができる「自由」というものが最も強い価値観としてあり、本当に自由になるためには金銭的に自由になることも必要だと思うため、「お金」も大事な要素の一つになります。

夢や実現したいビジョンについては、①と②の次に重要なものですが、今の自分は実現したいビジョンに出会えているわけではありません。そもそもの考え方として、多くの偉大な起業家も最初から偉大なビジョンがあったわけではなく、事業が大きく成功する中で偉大なビジョンが明確になったのだと思っています。マーク・ザッカーバーグですら、最初からfacebookの偉大なビジョンを持って起業したわけではなく、facebookが成功するに従って偉大なビジョンに出会ったと言われています。

僕の現状は、壮大なビジョンを語る段階ではなく、小さな実行と成功を繰り返し、ビジョンに出会うまでのプロセスを楽しむ段階だと捉えています。小さな実行と成功を繰り返す上で、僕としては①自由と②お金が手に入ることはモチベーションの源泉になると感じています。

ちなみに僕は名誉についてはこの4つの中で最も軽視しています。なのでこれまで大きくメディアに掲載されることも、自分の事業に繋がらない講演会・セミナーなどに積極的に参加することはありませんでした。スタートアップ関連メディアに取り上げてもらいたいという気持ちはゼロではないので、まったくいらないというわけではなさそうですが笑

最後に

何か大事な決断する時には「判断軸と価値基準」をはっきりさせることを僕自身は重視しています。起業というリスキーな選択をする前に、自分が起業することによって得たいものは何なのかということによく向き合う必要があるなと思います。

就職も転職も起業も、キャリアの大きな選択という意味では一緒ですが、その時にどのような判断軸を持っていたのかクリアにすることは、選択後の行動をクリアにしてくれます。起業というキャリアの中で重要な選択をする上で、リスクを受け入れてどのようなリターンを得たいのか真摯に向き合うべきだと考えています。

*1:※平日昼間に共同創業者と飲みにいった時の写真