ゼロイチ起業ノート

スタートアップ、スモールビジネスを問わずにゼロイチ起業に挑戦、成功する人を増やすことで日本において起業という選択肢を当たり前にすることが究極的な目標です。

起業するなら退路は断たずに複数用意しておこう

起業をするだけでなく、何かを始める時に「背水の陣」や「退路を断つ覚悟」を求める人が多いように感じています。しかし僕はリスクを取るなら退路を断つよりも、退路を確保した上で挑戦したほうがプラスになると考えています。過去にはこんなつぶやきをしています。

 

僕はどちらかというとリスク許容度が低めで、小物っぽく物事を考えるので余計にそう思うのかもしれません。僕自身もある程度退路を確保した上で起業して運良く結果が出たなと思うので経験も含めて自分の考えを整理しておきたいと思います。僕の起業についての考え方は下記も参考にしてみてください。

blog.zerotoone.jp

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退路を断つとパフォーマンスは上がるのか?

そもそも「退路を断つとパフォーマンスが上がる」という点について僕は懐疑的です。出るかもわからない火事場の馬鹿力に期待するぐらいなら、追い込まれないでも発揮できる基礎能力を高めた方がいいと思っています。

退路を断ってしまうとうまくいかないときに焦りが生まれます。思った通りに売上が断たない、費用がかさむなど起業すると想定外のことが多く起こります。

成績の出ない営業マンが焦って一発逆転のホームランを狙って、大振りを繰り返し、ヒットが出ずにどツボにはまるというのを見たことがある人は多いのではないでしょうか。中長期的に成果をあげつづける上で大事なのは、日々何を積み重ねるかといえます。焦ってしまうと、大振りになり全く成果が出ないか、短期的な売上を志向してしまい、中長期的な結果が出にくくなります。 

僕としては退路を確保することでサービスに深く向き合うことができ、中長期的に心穏やかにサービスや事業に向き合えるのではないかと思っています。

一方でVCはビジネスモデル上、投資先の起業家に退路を断ってホームランを打つことを求めます。VCは投資先を分散することでポートフォリオを組み、リスクを分散しているため、個々の投資先には全力でホームランを打つことを求めます。VCの人が起業家は退路を断つべきと主張するのはポジショントークであるということを理解しておくことはそのポートフォリオに組み込まれることになる起業家にとって大事なことだと思います。

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僕が確保した退路

失敗しても起業による借金はないし、僕らが起業した2011年はソーシャルゲーム全盛期でDeNAやグリーが絶好調の時期でした。総合商社やコンサル業界の人が多く転職していたこともあり、学歴もあり、ファーストキャリアで総合商社だったので、失敗しても年収600万円くらいでこれらの企業が採用してくれるだろうと考えていました。その時は一旦就職してWeb系の知識を仕入れながら次の起業のために牙を磨けばいいかなーと思っていました。

また半年分くらいの生活費は常に確保していたので会社を畳んでも半年間は転職活動が長引いても生活できるようにしていました。

ちなみに僕の共同創業者はかなり楽観的だったのか、「最悪、松屋で深夜バイトすれば時給高いし生きてはいけるでしょ」って感じでした。(そうは言っても彼も実家が神奈川にあったり、学歴も職歴的にも転職ができそうな感じでした)

退路を確保しリスクとリターンを冷静に踏まえて起業に踏み切るべき

成功している経営者の多くが、退路を断って頑張ったという話をしながらも紐解いてみると、学歴や職歴があって退路が確保されていた、実家がお金持ちでそもそも背水の陣ではなかったなんてケースは少なくないように思います。

nanapiのけんすうさんも退路があった上での起業だったことをほのめかしています。

独身でしたし、実家が東京だったので、実家に戻れば給与もそんなになくてもいけましたし、2年くらいやって失敗しても、勤めていたリクルート社は拾ってくれるんじゃないか、という余裕もありました。

thefirstpenguin.jp

退路があるからこそ心穏やかに、大胆な選択肢を取れるというのが僕が考えていることです。

最後に

退路を断つ、背水の陣ってなんだか謎のパワーを秘めてそうで、手を出したくなるしアドバイスする人も無責任にしてしまいがちです。しかし自分の人生に責任を持てるのは自分だけだし、リスクを取るのであれば冷静にリスクとリターンおよび最悪のケースを想定して行動したほうがよいと思っています。起業を検討している人も、なかなか踏み出せていない人も、退路については十分に用意した上で心穏やかに起業に向き合ってみてほしいと思います。